親方が弟子を採って技術を教えなければ、大工職人志望の若者はどうやって技術を身につけるのか。工業高校の建築科や職業専門学校があるが、卒業しただけで家一軒建てられるわけがない。ましてや細かい施工などできるわけがない。結局、学校を卒業した若者たちは、しっかりした技術を持たないまま現場に就くことになる。しかし、技術がないからベテラン職人の手伝いくらいしかできない。それなのに、仕事を手伝うと、いっぱしの手間賃を要求する。
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きちんと働いているのだろうから給料を要求するのは悪くない。正当だろう。問題は業者の方だ。悪徳業者は、彼らの手間賃を一人前の手間賃として計上する。つまり、一人前の職人の給料を支払っているように計算して建主側に要求してくるのだ。実際にはそれだけの手間賃を支払ってはいない。ほとんどの建主は、何の知識もないから、これが相場だろうと思って要求通りの金額で工事請負契約書に署名捺印してしまう。ところが、悪徳な業者は、彼らが半人前ということで手間賃をピンハネしているのだ。ピンハネされた若い連中は面白くない。自然と仕事も粗くなり、手を抜いたり瑕疵を造るようになる。